174:◆/ckL6OYvQw
11/05(日) 02:17 l+uvD8h+O

そのころ、ドクオは、武器屋を見回っていた



( 'A`)「短剣は意外と慣れると使い易いからな」

( 'A`)「まさかブーンの言うことが当たってr


ドクオは急な目眩と吐き気に襲われた
いそいでドクオはトイレに駆け込み、吐いた

しかし、ここ最近なにかがおかしくなってきていた
ドクオが吐いた液体はトイレの水に入っても尚、虹色に輝いている


(;'A`)「ハァ・・・ハァ・・・、くそ!どうしちまったんだよ!俺は!」

(;'A`)(一体なんでこんな事が、あのモナーに出会って以来、何かおかしい)

ドクオはある一つの事が気に掛かった


(;'A`)「あのとき・・・」

(;'A`)「あのとき、モナーに黒い玉を投げ付けられた。もしかして、あれが」


そして、この、言葉も
『すでに、てはうった』


(;'A`)「やっぱり・・・・・」


コンコン、誰かがトイレをノックしている


(;'A`)そ「あ、今でます」

175:◆/ckL6OYvQw
11/05(日) 02:43 l+uvD8h+O

ドクオはトイレをでて待ってた人とすれ違った


(゚д゚)「大丈夫か?かなり苦しそうだが」

(;'A`)「大丈夫だ。あとこっちみんな」

( ゚д゚)「それならいいが」 


その青年は人を見下すような冷たい目をしていた
青年はトイレに入った


( 'A`)(・・・あいつ)


途端、トイレのドアは一気に開きさっきの青年がでてきた


(;゚д゚)「おまえ、あの液体はおまえが出したのか?」 

(;'A`)「あ、流し忘れてた。すまんな」

(;゚д゚)「あの液体は」

(;゚д゚)「あの液体は黒闇病の症状じゃないか!」

( 'A`)「黒闇病?なんだそれ?」

(;゚д゚)「この病気は自分の良心や理性、今までの記憶全てがかき消されていく病気だぞ!」

(;'A`)「嘘だろ?」

(;゚д゚)「普段はこんな病気かからなくて伝説にまでなってた、かける事もできたがその魔法は禁呪の筈・・・、いつから?」

(;'A`)「モナーとかいうニダーの手下の魔法使いにやられた・・・・・と思う」

(#゚д゚)「またニダーの手下か、畜生!好き放題やりやがって!」

(;'A`)「なぁ、俺のかかったその病気って何時頃動きだすんだ?」

( ゚д゚)「まだ今のところは動いてはいないが、本格的に発病しだす順番を言う、聞いとけよ」

186:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 00:25 5Wzim+RRO

〜第七章・黒闇病〜



( ゚д゚)「いいか、よーく覚えとかないと、いざというときに間に合わなくなる」 

(;'A`)ゴクッ・・・

( ゚д゚)
「1、吐き気と頭痛が起きやすくなる。液体から自分の良心が混ざって吐き出される」

( ゚д゚)「今、おまえはこれだ」

(;'A`)「あれは、俺の良心が流れてたのか」

( ゚д゚)「試すか?」

( ゚д゚)「今、おまえの前にいた猫が車に敷かれた、どう思う?」

( 'A`)「そんなもn...」

ドクオには『何で猫が死んだところでそんなに悲しいんだ?』という疑問が生まれていた

(;'A`)「なんで、なんとも思わないんだ?俺は・・・」

( ゚д゚)「思わないんじゃなくて、思えないんだ。おまえの動物への感情はなくなってしまったんだ」

(;'A`)「マ、マジかよ・・・」
ドクオは今のこの自分の現状を信じざるをえなくなった

187:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 00:40 5Wzim+RRO

(゚д゚)

(;'A`)「見んな」

( ゚д゚)「続きを話すぞ」

( ゚д゚)
「2、頭痛と吐き気はなくなる、しかし、息をするたびに良心は吐き出され続ける」

(;'A`)「息をするだけで・・・・・」

( ゚д゚)
「3、味の感覚がなくなる」

( ゚д゚)
「4、手の感触がなくなる」

(;'A`)「そんな」
( ゚д゚)「次からは特に重要なことだ」

( ゚д゚)
「5、人への感情がなくなる」

( ゚д゚)「最後、『自分への感情がなくなる』」







(; A )「マジ...かよ...」

( ゚д゚)「諦めるんだな、それにこの病気の治し方は」 



「な い 。」

188:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 00:57 5Wzim+RRO







(  A )「あんたは・・・」

( ゚д゚)「ん?」

ドクオは今までこの男に聞きたい一番の疑問を問い掛けた

( 'A`)「あんたは何でこの病気に詳しいんだ?」






その男はしばらく時間が経った後、重い口を開いた


( ゚д゚)「ある国で旅をしていた時、廃墟で一人静かに座っている女の子がいた」




〜番外編・一人その人生の終わりを待つ少女〜

190:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 01:36 5Wzim+RRO

( ゚д゚)「ここが、さい果てにあった村か・・・」

それはこの男が21歳の時だった。この男の趣味は自分が知らない事を知り尽くすことだった
この頃はまだ意外に熱血的な男だった

( ゚д゚)「さぁて、さっそく調査開始っと」

ある一人の老人に教えられたかつて人が住んでいた場所。今は廃墟になっており、ほとんど家の原型をたもてないものが多く見える
乾ききった井戸、枯れてしまった木や花、たくさんの人の骸、骸骨

そして、壊れた豪邸の壁に静かに体操座りをしてこっちを見続ける少女

( ゚д゚)「君は・・・」

ハリ゚-゚)「・・・・・」

男が少女に近づいていってもなお、少女は男を見続けている

191:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 01:58 5Wzim+RRO

ハリ゚-゚)「・・・こっちみんな」
少女は、か細い小さな声で呟いた

(;゚д゚)「あ、すまねぇ」

( ゚д゚)「君はなんでここにいるのかな?」

ハリ゚-゚)「・・・待ってるの」

( ゚д゚)「なるほど、親に留守番頼まれてるんだね」

(;゚д゚)(ってかこんな場所で留守番なんてありえないだろ。何言ってんだよ、俺!!)

ハリ゚-゚)「・・・違うの」

(;゚д゚)「あー、そりゃそうだよね。じゃあ、誰を待ってるのかな」


少女は俯いて質問に答えた


ハリ゚-゚)「・・・死ぬときを」

( ゚д゚)「え?」

ハリ゚-゚)「私が死ぬ時を待っているの」

男は耳を疑った

(;゚д゚)「どんな意m」
ハリ゚-゚)「病気なの・・・」

(;゚д゚)「病気?エイズとかか?」

ハリ゚-゚)「黒闇・・・」

( ゚д゚)「黒・・・闇・・・」

192:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 02:19 5Wzim+RRO

男はしばらく考え続け、その恐ろしい病気を思い出した

男は持っていた荷物と剣を思わず落としてしまった

(;゚д゚)「なんで・・・あの病気が・・・、実在してたのか」

昔、男のお婆さんから教えてもらったその病気、この男が知らない事を知りたがるきっかけにもなったあの病気、黒闇病。大人になり、その病気は嘘だと思っていた
だが、その嘘だと思っていた病気に苦しむ少女が目の前にいる

(;゚д゚)「・・・・・」

ハリ゚-゚)「治らないって、お母さんが言ってた」

男はこの病気の症状を覚えている

ハリ゚-゚)「私がお母さん達を苦しめるって、この村の人みんなを苦しめるって言ってた」

ハリ゚-゚)「だから、私は自分の家に閉じ込められてた」
ハリ゚-゚)「でも、気が付いたらこの村もみんなも、なくなっていて、私はこの壁に横になっていた」

193:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 02:36 5Wzim+RRO

(;゚д゚)「覚醒・・・したのか」

男はお婆さんの話しを思い出した
人が感情をなくすと、ただただ破壊の道にはしってしまうらしい、何も考えなくなってしまった人は、普通の人の何百倍以上の力になるという
多分この少女も症状が最後まで悪化し、全てを壊してしまったんだろう
少女の両親も・・・

194:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 03:02 5Wzim+RRO

今は一時的に力を使い果たし、症状が元に戻っているのだろう。少女は落ち着いていた

男は一つの問題を考えていた

( ゚д゚)(この娘、どうする気なんだろうな)

( ゚д゚)(・・・・・)

ハリ゚-゚)ハァ・・・

少女は静かにため息をつく

( ゚д゚)「なぁ・・・」

ハリ゚-゚)「・・・なに?」

( ゚д゚)「きみ、俺についてこないか?」

ハリ゚-゚)「でも、もしまた急にいなくなってたら」

( ゚д゚)「安心しろ。俺はおまえを置いていきはしないよ」

ハリ゚-゚)「・・・いいの?」

男は手を差し出す

( ゚д゚)「いいにきまってんだろ」

少女は男の手を握り、立ち上がる

ハリ;-;)「ありがとう」

少女は男の胸で泣きだした、自分の親や、今までの人から、無理矢理閉じ込められ、その人達は急にいなくなった、それが自分のせいだと思い続け、
ずっと一人で悲しみを耐えてきた、少女は全てを諦めていたのだろう、だが、その少女に手を差出した人がここにいる。
少女は、それだけで嬉しかった・・・

194:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 03:02 5Wzim+RRO

今は一時的に力を使い果たし、症状が元に戻っているのだろう。少女は落ち着いていた

男は一つの問題を考えていた

( ゚д゚)(この娘、どうする気なんだろうな)

( ゚д゚)(・・・・・)

ハリ゚-゚)ハァ・・・

少女は静かにため息をつく

( ゚д゚)「なぁ・・・」

ハリ゚-゚)「・・・なに?」

( ゚д゚)「きみ、俺についてこないか?」

ハリ゚-゚)「でも、もしまた急にいなくなってたら」

( ゚д゚)「安心しろ。俺はおまえを置いていきはしないよ」

ハリ゚-゚)「・・・いいの?」

男は手を差し出す

( ゚д゚)「いいにきまってんだろ」

少女は男の手を握り、立ち上がる

ハリ;-;)「ありがとう」

少女は男の胸で泣きだした、自分の親や、今までの人から、無理矢理閉じ込められ、その人達は急にいなくなった、それが自分のせいだと思い続け、
ずっと一人で悲しみを耐えてきた、少女は全てを諦めていたのだろう、だが、その少女に手を差出した人がここにいる。
少女は、それだけで嬉しかった・・・

197:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 11:45 5Wzim+RRO

さい果ての村をでて10分後・・・


( ゚д゚)「そうだ、名前聞いてなかったよな」

ハリ゚-゚)「レイナ」

( ゚д゚)「そうか、俺はミルナだ。よろしくな」

ハリ゚-゚)「うん」

ハリ゚-゚)「今どこに行ってるの?」

( ゚д゚)「ん?特にないが、町に行って軽く情報収集しようかね」

ハリ゚-゚)「わかった」

ハリ゚-゚)「でもお兄ちゃんは何であそこに来たの?」

(;゚д゚)「それが俺の趣味だからって『お兄ちゃん』!?」

ハリ゚-゚)「だってお兄ちゃんなんていなかったから・・・」

ハリ゚-゚)「ダメ?」

( ゚д゚)「いや、逆にこっちの方が嬉しいっす」

199:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 13:23 5Wzim+RRO

ハリ*゚∀゚)「ありがと、お兄ちゃん」

レイナは、初めて人とむかって笑えた。いままで人形しか話相手がいなかったのだから、問い掛けて反応が帰ってきた事もレイナは嬉しかった

( ゚д゚)「レイナは笑ったほうがかわいいな」

ハリ゚-゚)「そうかな?」

( ゚д゚)「幼い内は笑ったほうがいいぜ」

ハリ゚-゚)「私、もう8歳だよ」

( ゚д゚)「もうじゃなくて、まだだって」

ハリ゚-゚)「ひどいなー」

レイナは落ち込んだ表情をしている

(;゚д゚)「わかったわかった、レイナは子供じゃないって」

ハリ*゚∀゚)「うそだよ〜だ」

ハリ*゚∀゚)「そんなことで私は落ち込まないよ」

( ゚д゚)「こんにゃろ〜」

ミルナにとって少女であったとしても、女性と話すのはめったになく、ミルナもまた嬉しそうにみえた

200:◆/ckL6OYvQw
11/07(火) 13:53 5Wzim+RRO

しばらくして、霧で包まれた城が見えてきた

ハリ*゚∀゚)「あ、城が見えてきた」

( ゚д゚)(あの城はたしか・・・)

ハリ*゚∀゚)「先に行っておくね〜」

レイナは楽しげに、本でしか見たことがない城に近づいていった

( ゚д゚)(あそこって・・・)

(;゚д゚)そ

(;゚д゚)「レイナ!!」

ミルナはレイナを探すが見つからない、レイナはもう不気味に開いた門の前にいる

(;゚д゚)「ヤバい・・・」

ミルナは必死に走り、レイナを追い掛けにいく
レイナはミルナが見えると、手を振っている
ミルナはレイナに追い付いた

(;゚д゚)「レイナ!!はやく離れろ!!」

ハリ゚-゚)「え?なんで?」

(;゚д゚)「そ、そこはネーヨのしr...」

「なんですか?五月蝿いですね」

城の奥から青色の長い髪をたなびかせた人が現れた

(´ー`)「これはこれは・・・、人がおいでになるとは珍しい、用件は何ですか?」

(;゚д゚)「すまない、この娘が間違えて近づいていったんだ。用件はない」

ミルナはレイナを引っ張って長髪の男から離れさせる

ハリ゚-゚)「ねぇ、あのおじさん、なに?」

( ゚д゚)「レイナは村の外にでたことなかったから知らなかっただろうが、あいつはネーヨってここらへんの魔物を統べる、いわば魔王だ。ここは、ネーヨの城だ」

ハリ;゚-゚)「魔王・・・?」

(´ー`)「人聞きの悪いことを言いますね。まぁ、反論はしませんが」

このネーヨはかなりの威圧感をもっていた

(;゚д゚)「・・・・・」

201:200いった◆/ckL6OYvQw
11/08(水) 16:34 UbwRhzQaO

(´ー`)「・・・」

ハリ゚-゚)「え?・・・」

ネーヨはしばらくレイナを見続ける

(´ー`)「なるほど・・・」

ネーヨが手をレイナのほうに向ける
手から黒い霧がたちこもり、レイナを霧で包んだ

ハリ;゚-゚)「なんなのコレ?」

(#゚д゚)「おい、てめぇ、なにやってんだ!!」

ミルナはネーヨに向かって走ってきた

(´ー`)「あなたは少し黙ってなさい」

ネーヨのもう片方の手がミルナに向けられ、白色の球がミルナにぶつかる
ミルナは当然の如く、吹っ飛んでしまった

ハリ;゚-゚)「お兄ちゃん!!」

(´ー`)「もう少しで終わりますから」

ネーヨはレイナに向けた手を広げ、一気に握り潰す動作をした
途端、レイナを包んだ霧がレイナの体の中へ入っていく

ハリ;゚-゚)「う・・・、お、お兄ちゃん、助けて」

(;゚д゚)「レイナ!!」

(;゚д゚)「おまえ、なにしてんだ!!ネーヨ」

ミルナはネーヨに怒りの声をぶつける

(´ー`)「さぁ、なにをしてるんでしょうね」

ネーヨは卑屈にミルナを見て笑う

(´ー`)「このぐらいでいいでしょう」

レイナの中に入り込もうとしていた霧はフッと消えた
レイナは力なく倒れこむ

(´ー`)「それではお二人方、生きてたらまたあいましょう」

そういって、ネーヨは城の中に消えていった

204:◆/ckL6OYvQw
11/09(木) 02:32 k0qEhgruO

(;゚д゚)「大丈夫か?レイナ」

ミルナはレイナに近付き、レイナの様子を見るが、どうやら気絶したみたいだ

(;゚д゚)「とにかくここから離れよう」

レイナを抱えあげ、ミルナはネーヨの城から離れ、休むことにした

(#゚д゚)「あの野郎・・・」

ハリつ-`)「ん・・・」

(;゚д゚)「レイナ、大丈夫か?」

ハリ゚-゚)「うん。大丈夫」

( ゚д゚)「よかった」

ミルナはため息をつく

205:◆/ckL6OYvQw
11/09(木) 02:57 k0qEhgruO

( ゚д゚)「さて、次どこいく・・・」

ミルナはレイナの異変に気付いた

ハリ - )「逃げ・・・て・・・」

(;゚д゚)「どうしたんだよ。レイナ」

ハリ - )「はや・・・く」

(;゚д゚)「なんでだよ、レイナ、どうしたんだ?」

ハリ - )「また・・・あれが、、、くる」

あれがくる
その言葉でレイナがどんな状況か、ミルナにはわかった

(;゚д゚)「覚醒・・・」

ハリ - )「お兄ちゃ・・・早く・・・」

レイナの指から鋭い爪が生えた

ハリ - )「はやく・・・ハヤク逃ゲテ・・・」

次は背中から悪魔の様な羽が生える

(;゚д゚)「だが・・・」

ハリ - )「モウ・・・駄目・・・」

レイナの腕から、たくさんの黒い鱗が生える

そしてレイナはミルナに向かって爪が生えた腕を前にして、凄い速さで飛び付いてきた

(;゚д゚)「なっ・・・」

ミルナは目で捉えることもできず、レイナの攻撃で肩に深いキズを負った

(;゚д゚)「なんて速いんだ」

ハリ - )「・・・・・」

レイナはまるで人形のように無表情で柱の上からミルナを見ている

210:◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 00:20 xGNUWn84O

明らかに今までと様子が違うレイナの姿、初めてその姿を、聞いた事しかなかった黒闇病の本当の姿
ミルナはただただ唖然とすることしかできないでいた



(;゚д゚)「ああ・・・」

ハリ - )「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺・・・」

レイナは呪われたように小さな声で呟き続ける
そして、またミルナに向けて猛スピードでミルナを裂きにくる

(;゚д゚)「くっ・・・」

ミルナは間一髪で避けることができるが、まさに防戦一方だった

(;゚д゚)「とにかく動きを止めなければ・・・」

ミルナはレイナの攻撃を避け、必死に追い掛け、レイナの翼を斬ろうとする

しかし予想していたように、翼の周りの鱗は硬く、剣は激しい金属音をたて、弾かれてしまった

(;゚д゚)「くっ・・・」

ミルナは急いで弾かれた剣をとりにいく

ハリ ー )「・・・・・」

レイナは小さく笑みを浮かべ、ミルナにとどめをさしに行く

(;゚д゚)「どうすれば・・・」

ミルナはレイナの腹にドス黒い光を放つ水晶玉が目についた

( ゚д゚)「あれか・・・」

ハリ - )「・・・・・」

レイナはとどめをさしに両手の爪をまえにし、襲い掛かる

( ゚д゚)「一か八かだ!!」

レイナの鋭く尖った爪を考えず、ただあの玉を壊すことだけを考え、ミルナは突っ込んだ

そして・・・

211:ヽ('A`)/◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 01:02 xGNUWn84O

辺りに酷い音が響く

(;゚д゚)「うっ...」

ミルナの頬から血が流れる

(;゚д゚)「どう・・・なったんだ」

ミルナには確かに感触があった、ミルナは自分の剣先をゆっくりと見る
そこには、真っ二つに割れた水晶玉があった

(;゚д゚)「やった・・・のか?」

割れた水晶玉から黒い霧が放出され、空に消えていく
レイナはまたしても、力なくミルナに抱かれるように倒れる

( ゚д゚)「レイナ・・・」

ハリ゚-゚)「お兄ちゃん・・・」

レイナは静かに顔を上げる

( ゚д゚)「大丈夫か・・・」

ハリ゚-゚)「ありがと、お兄ちゃん」

(*゚д゚)「なに言ってんだよ、当然だろ」

ハリ*゚ヮ゚)「フフ・・・そうだね」

二人は緊張がとけ、笑いだす

(´ー`)「つまらない茶番ですね。お二人さん」

木の影にひっそりと隠れていた男が姿をあらわした

(;゚д゚)「ネーヨ!!なんでおまえがここに」

(´ー`)「ずっと観察させてもらいましたよ。黒闇病の研究に役にたちました」

(;゚д゚)そ「!!!」

そうだ、忘れていた
レイナがああなったのは、レイナの病気が急に進展したのは

『全て、ネーヨに会った後からだった』

212:◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 01:36 xGNUWn84O

(;゚д゚)「ネーヨ。おまえがレイナをあんな姿にしたのか?」

ネーヨはまた、フッと笑う

(´ー`)「何を言っているのですか?私は病気の進展を手伝っただけですよ」

(#゚д゚)「テメェ!!」

(´ー`)「この頃、黒闇病にかかる人が減ってきたんですよ。そこで、偶然病気にかかったその娘を見つけ、私の研究の実験材料、つまり、モルモットになってもらったのです」

(#゚д゚)「レイナが実験材料だとぉ」

(´ー`)「闘いますか?あなたがこの世に住めなくなってもいいなら、闘ってもいいですが」

(#゚д゚)「黙れぇ!!」

ミルナはネーヨを殴りにかかる

(´ー`)「わかりました。では、」

「さようなら・・・」

213:◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 02:03 xGNUWn84O

飛び散る血、激しい音が鳴った後、辺りに沈黙が流れる



(;゚д゚)「・・・・・」

ハリ; - )「・・・・・」

(;゚д゚)「レイ・・・ナ・・・?」

レイナはミルナにもたれかかるように倒れる

(´ー`)「ほぅ」

レイナの背中には大きいキズがついて、そこから大量の血が流れ続ける

(;゚д゚)「そんな・・・レイナ」

(´ー`)「まあ、このぐらいにしてやりましょう。私も暇ではないので、あの方に黒闇病の報告をしなければならないのでね」

(´ー`)「それでは、ミルナさん。あなたの名前、覚えといてやりますよ」

ネーヨはそう言い、何処かに消えていった

214:◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 02:39 xGNUWn84O

ミルナは倒れたレイナを抱き抱える

ハリ; - )「お、兄ちゃん・・・」

(;゚д゚)「レイナ、レイナ!!」

ハリ; - )「わ、たし・・・お兄ちゃんに迷惑かけちゃったね」

(;゚д゚)「レイナ、今は喋らない方が」
ハリ; - )「私ね、嬉しかったの」

ハリ; - )「生まれた時から一人で、誰も話し掛けてはくれなかった。仲良くしてくれなかった。話相手もお人形さんしかいなくて寂しかった」

(; д )「・・・・・」

レイナの傷ついた体に、一粒の雫が落ちる




ハリ;-;)「私ね、お兄ちゃんに会って、生まれて初めて笑えたんだよ」

ハリ;-;)「お兄ちゃんと一緒にいれた時間は少なかったけど、」


「私にとって、とても大きな時間だった」

215:◆/ckL6OYvQw
11/10(金) 03:04 xGNUWn84O

ハリ;-;)「だから、だからお願い、お兄ちゃんは私が死んでも悲しまないでね」


(  д )「・・・わかった」




ハリ;ー;)「ありがと。お兄ちゃん・・・」

レイナは笑った後、静かに目を閉じ、動かなくなった

(  д )「・・・・・」


(  д )「悲しまないなんて、無理に決まってるじゃないか・・・」


(  д )「俺も、レイナと過ごした時間は、少ないとは思えなかった、俺にとっても、とても大きなものだった・・・」

心なしか、レイナがまた笑ったかのようにみえた



寂しさを持ち、居場所のないまま生まれた少女は、一人の男が少女の居場所を創りだし、少女は最高の笑みを浮かべながら、この地を去っていった・・・






〜番外編・完〜
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